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ミオ
年齢:
39
性別:
男性
誕生日:
1984/09/28
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★2007/07/13 (Fri)
今日は神様が来て、僕をマネキンにしてくれた。
僕はマネキンに恋をしていた。
僕にはあの人が全てになっていた。
だから僕は嬉しかった。
これであの人のそばにいられる。
神様は僕をあの人と同じ場所に置いてくれた。
幸せでいっぱいの毎日が来るはずだった。
けれど、あの人は話すどころか、こちらを見てくれる事もなかった。
ごめんなさい、僕の何がいけないの?なんでも直すからこっちを見て。
あのきれいな頬にキスがしたい。
あの人の周りにある奴らが憎らしい。
ある日、人間に服をかえられた。
よりによってあの人の前でだった。
腕を外され、バラバラにされた。
惨めで仕方ない。
こんな事されるためにマネキンになったわけじゃない。
恥ずかしくて逃げ出したかった。
あの時誰か僕を壊してくれればよかったのに。
あの人の近くに行こうと体を動かしてみたけど、動かない。
あの人の事を呼んでみようと思ったけど、口がきけない。
気が狂いそうだ。
僕は今ただ、
悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイ…
考えることすらままならなくなってくる。
『マネキンになんてならなければよかった』
涙すら流れなかった。
それからだんだんと、僕の思考回路はまわらなくなっていった。
もうなにも考えたくなかったから、ちょうどいいかもしれない。
このままあの人を思いながら、僕の魂は消えよう。
そうすればきっと幸せだ。
そんな事を思っていたら、今度はあの人が服をかえられていた。
頭がおかしくなりそうだった。
ああ、あの人に触れたい。
人間に戻りたい。
そうすればあの人に触れられるのに。
神様だめですか?
消えていく意識の中祈ってみたけど神様は来てくれなかった。
僕は動けないままあの人の美しさに溺れていった。
マネキンになってからどれだけ経っただろう。
急に僕はかつぎ込まれ、バラバラにされてトラックに放り込まれた。
その中には沢山のマネキンがあった。
みんなもバラバラだ。
『ああ、そういうことか。
よかった、もう苦しまない』
終わりへの安堵感でトラックに揺られていた。
そんなとき一体のマネキンが僕の視界に入ってきた。
『あの人だ!』
僕はあまりのうれしさに動けるような気がしてあの人に向かってみた。
動けるわけはないのに。
でもね、神様はやっぱり最後は見ていてくれた。
トラックに揺られている内に僕らは必然的かのように近づいた。
僕の願いは叶ったよ。
これから壊れていくあの人のために僕ができたことは、ボロボロの体をきしませあの人を包み込む真似ごとくらい。
それから壊れるまでずっと一緒だった。
僕の全ては一瞬で始まって、一瞬で全て終わった。
そっと頬にキスの真似ごともした。
全ては真似ごとだけだった。
あの人は僕を見てはいないからね。
何を考えてるの?僕を知ってるの?
…
分かるはずもない。
もしかしたら何も考えてすらいないかもしれない。
最後までこの人は何を思い、誰を愛しているのか分からず僕は壊れてしまった。
人間だって一緒だからいい。
何を考えているかなんて分からない。
ただ、僕はマネキンでよかったんだ。
愛した人と壊れていけたのだから。
神様ありがとう。
おやすみ☆
BGM:BLANKEY JET CITY『ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車』
僕はマネキンに恋をしていた。
僕にはあの人が全てになっていた。
だから僕は嬉しかった。
これであの人のそばにいられる。
神様は僕をあの人と同じ場所に置いてくれた。
幸せでいっぱいの毎日が来るはずだった。
けれど、あの人は話すどころか、こちらを見てくれる事もなかった。
ごめんなさい、僕の何がいけないの?なんでも直すからこっちを見て。
あのきれいな頬にキスがしたい。
あの人の周りにある奴らが憎らしい。
ある日、人間に服をかえられた。
よりによってあの人の前でだった。
腕を外され、バラバラにされた。
惨めで仕方ない。
こんな事されるためにマネキンになったわけじゃない。
恥ずかしくて逃げ出したかった。
あの時誰か僕を壊してくれればよかったのに。
あの人の近くに行こうと体を動かしてみたけど、動かない。
あの人の事を呼んでみようと思ったけど、口がきけない。
気が狂いそうだ。
僕は今ただ、
悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいかなしいカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイカナシイ…
考えることすらままならなくなってくる。
『マネキンになんてならなければよかった』
涙すら流れなかった。
それからだんだんと、僕の思考回路はまわらなくなっていった。
もうなにも考えたくなかったから、ちょうどいいかもしれない。
このままあの人を思いながら、僕の魂は消えよう。
そうすればきっと幸せだ。
そんな事を思っていたら、今度はあの人が服をかえられていた。
頭がおかしくなりそうだった。
ああ、あの人に触れたい。
人間に戻りたい。
そうすればあの人に触れられるのに。
神様だめですか?
消えていく意識の中祈ってみたけど神様は来てくれなかった。
僕は動けないままあの人の美しさに溺れていった。
マネキンになってからどれだけ経っただろう。
急に僕はかつぎ込まれ、バラバラにされてトラックに放り込まれた。
その中には沢山のマネキンがあった。
みんなもバラバラだ。
『ああ、そういうことか。
よかった、もう苦しまない』
終わりへの安堵感でトラックに揺られていた。
そんなとき一体のマネキンが僕の視界に入ってきた。
『あの人だ!』
僕はあまりのうれしさに動けるような気がしてあの人に向かってみた。
動けるわけはないのに。
でもね、神様はやっぱり最後は見ていてくれた。
トラックに揺られている内に僕らは必然的かのように近づいた。
僕の願いは叶ったよ。
これから壊れていくあの人のために僕ができたことは、ボロボロの体をきしませあの人を包み込む真似ごとくらい。
それから壊れるまでずっと一緒だった。
僕の全ては一瞬で始まって、一瞬で全て終わった。
そっと頬にキスの真似ごともした。
全ては真似ごとだけだった。
あの人は僕を見てはいないからね。
何を考えてるの?僕を知ってるの?
…
分かるはずもない。
もしかしたら何も考えてすらいないかもしれない。
最後までこの人は何を思い、誰を愛しているのか分からず僕は壊れてしまった。
人間だって一緒だからいい。
何を考えているかなんて分からない。
ただ、僕はマネキンでよかったんだ。
愛した人と壊れていけたのだから。
神様ありがとう。
おやすみ☆
BGM:BLANKEY JET CITY『ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車』
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